実家の酒屋
わたしには幼馴染がいて、ずっと一緒だった。
出会いもたくさんあったけど彼以上の人は現れなかった。
だからわたしは育毛剤したいってそう思った。
でも彼は違うの。
「このままでいいよ。
俺はどうせ実家の酒屋継ぐから。
けっこう経済的には厳しいと思う。
だから結婚はできない。」
彼はそうはっきり言った。
「わたしも働けばいいよ。
わたしなら平気。」
そう言っても彼はうんともすんとも言わない。
このままでいいってわたしは結婚したいの。
結婚して子ども産んで普通のお母さんになりたいの。
なのになんでこんなこと言うの?わたしには理解できなかった。
だけど彼は頑固。
だから一回そういうと頑なにその考えを変えないの。
わたしはよく知っている。
「わかった。
さよならする。」
この間そう言った。
彼は驚いていたけど「さよならって別れるってことか?」
「そうだよ。向いてる方向がわたしたち違い過ぎてる。
もうわたしも年だし。
薄毛だよ。」
そう言ってわたしは彼とさよならした。
どうせ10日後には元通りって彼は思っていると思う。
でも今回は違う。
わたしはほんとうにさよならするつもり。
だって、わたしの夢を一緒にかなえてくれない人といても無理だから。
そう決めたんだ。
さよなら・・・・大好きだったよ。